慢性腰痛の施術について~その1~

こんにちは。

かねた整骨院の金田隆佳です。

今回から3回に分けて、質問の多い、かねた整骨院での慢性腰痛の施術について書いていきます。

これは、慢性の肩こりや身体の不調でお悩みの方の参考にもなると思いますので、皆さんの状態に照らし合わせて読んでみて下さい。

では早速。

慢性痛とは

慢性腰痛というのは、腰が慢性的に痛い状態です。

つまり腰の慢性痛ということです。

慢性痛はギックリ腰のような急性腰痛(急性痛)と痛みの仕組みが全く異なりますので、まずは、「慢性痛」について説明していきます。

かねた整骨院

急性痛とは、図の通り、ケガや病気で身体が傷ついたとき、全身に分布している痛覚受容器(痛みセンサー)が刺激され興奮し、それによって生じた電気信号が脳に伝わって脳が痛みを感じる、「身体に異常が起こっているよ」と伝える警報装置が作動している痛みになります。

なので、ケガや病気が治れば痛みはなくなります。

ですが、1980年代後半から始まった研究で、ケガや病気が治っても、原因となるケガや病気は見当たらなくても痛みが続く、つまり、「痛みセンサーが刺激されなくても警報装置が作動している(脳が痛みを感じている)」という急性痛の仕組みでは説明できない痛みがあることが証明されました。

これが慢性痛です。

痛みの仕組みが違うので、もちろん治療法も違います。

図でまとめるとこうなります。

慢性化の理由

「どんな整体を受けても効果が感じられない」「注射や薬の効果もいまいち…」など、慢性腰痛はしんどいものでうが、腰痛にかんする研究が進むにつれて、「心理社会的要因」というものが、腰痛の発症・再発・慢性化に大きく影響を与えていることが分かってきました。

腰痛の心理社会的要因には

1,腰痛に対する態度と信念

  痛みは有害であるという信念、動かすことへの恐怖や極端な用心深さのため、身体を動かさないなど

2,行動

  過度に安静にする・運動をしないなど

3,補償問題

  職場復帰に対する経済的動機の欠如・これまでにも補償請求したことがあるなど

4,診断と治療

  不適切な治療・腰痛について矛盾した診断や説明を受けて混乱したことがあるなど

5,感情

  抑うつや不安・腰痛に対する恐怖心など

6,家族

  過保護な家族(世話を焼き過ぎる)・支援の欠如(家族の協力が得られない、相談できる相手がいない)など

7,仕事

  重労働・収入・ストレスの多い仕事(不満もある)・夜勤を含む交代勤務など

以上7項目があります。

これ以外にも、様々なストレスや不景気などが関係しています。

これらが複雑に絡み合い、脳や神経、筋肉など身体に大きく影響を及ぼし、腰痛の発症・再発・慢性化・回復を妨げているといわれています。

どうすれば治るのか?

・急性腰痛とは仕組みが全く異なる
・心理社会的要因が深く関係している

そんな慢性腰痛ですが、薬はあまり効果がないと言われていますし、「これをやれば治る!」という魔法のような治療法も民間療法も存在しません。

認知行動療法(心理療法)と運動療法(エクササイズ)がメインとなり、薬は補助的なものになっています。

医師(医療)や治療家(民間療法)は、回復までのお手伝いはできますが、魔法のような治療法や整体法で治すことはできませんので、皆さんが自分でマネジメントしながら積極的に実践していくことが大事になります。

つまり、医療や民間療法を上手に活用しながら、自分自身の日常生活と考え方の癖を見直し、地道に変えていくことが慢性腰痛の克服につながります。

今回は以上となります。

次回は、

1,腰痛に対する正確な知識を身につける
2,考え方の癖を見直し変えていく
3,生活習慣を見直し変えていく

について書いていきます。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

かねた整骨院

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