天気痛【UG版】~頭痛・だるさ・身体の不調の原因は天候と気圧の変化かもしれません~

2020年に、「天候の悪さ・気圧の変化と身体の不調」というブログを書きました。

先日ある方から、「天気痛についてこれこれこういうことが分かりましたよ」と教えていただきました。

調べてみると、私が知らないことがたくさん分かっていましたので、過去のブログをアップグレードしました。

セルフケアのやり方も書きましたので参考にしていただければ幸いです。

では、早速。

今回のブログでは、天気痛について

・原因はなにか?
・症状をよくするにはどうしたらいいのか?
・実際のセルフケア

についてお話しします。

雨が降る前に頭が痛くなる、天候が崩れると腰が痛くなるなど、天気の影響で、頭痛や肩こり、腰痛、だるさなど、身体の不調が起こるというような体験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。

そして、実際に体験してはいないけど、そういう話はよく耳にするというかたも結構多いと思います。

実際に、私のところに相談に来られる方でも、天候や気圧の影響で調子が悪くなるという方はとても多いです。

そんな天気痛の原因ですが、頭痛と頭痛以外の腰痛や肩こりなどに分かれています。

まずは、頭痛が起こる仕組みですが

気圧が下がる

前庭神経が興奮

三叉神経が刺激され神経伝達物質放出

脳の血管が拡張し炎症物質放出

頭痛

となっています。

前庭神経というのは、体のバランスをとる、いわゆる平衡感覚に関係している神経です。

内耳にある、三半規管や耳石器(じせきき)が感知した、体の回転など姿勢の情報を脳に伝える働きをしています。

三叉神経は、顔に軽く触れるとか痛みなど、顔の感覚を脳に伝える神経です。

続いて、頭痛以外の、腰痛や肩こりなどの不調が起こる仕組みですが

・気圧が低下する

・内耳(前庭)がそれを感知する

・交感神経系の活動亢進

・ノルアドレナリン(NA)の血中濃度が高まる

・痛む・調子が悪い

となっています。

※ノルアドレナリン(NA)は副腎髄質を刺激しアドレナリンを放出、血管収縮、マクロファージ・肥満細胞を刺激しヒスタミンやTNFαを放出するので、神経が刺激されます。

なぜ交感神経が興奮するかは

内耳(前庭神経)は「回っている」という感覚にも反応するので、気圧の変化を感じると「脳は回っていると認識」するけど「目からは回っていないという情報が入る」ため情報の混乱が起こり心身が緊張するためといわれています。

頭痛も、脳の血管が拡張して炎症物質が放出されることにより起こるパターンと、交感神経系の活動亢進により起こる筋緊張性頭痛(血管収縮)というパターンがあるということですね。

気圧は

本州からおよそ3000kmも離れたフィリピン沖で発生した超大型の台風からの微気圧変動で頭が痛くなったりするといわれています。

そして、大気潮汐(たいきちょうせき)という、気圧の周期変動も影響しているらしいです。

内耳は小さな気圧変化の方が感じやすいそうです。

個人差はあるでしょうけど、敏感な人は、かなり遠くで起こっている気圧変動や、周期変動する気圧の影響で身体の調子が悪くなるみたいです。

さて、ここまで天気痛の原因を話しましたが、続いて症状をよくするためにはどうすればいいか?実際のセルフケアについてお話しします。

症状の改善について、愛知医科大学病院痛みセンターのお天気ドクター佐藤純先生は「自律神経を整える」ことを勧めています。

湯船で温まる、早く寝るなど一般的な生活の見直しが大事だとおっしゃっています。

ですが、仕事や子育てなどの関係でなかなかそうはできないという方も多いと思います。

ここからは私の意見ですが、そのような方には自律神経を整えるために「呼吸を整える」というセルフケアをお勧めします。

時間もかかりませんし、場所を問わずどこでもできます。

まずは

・椅子に座るか、立った状態で足の裏を地面につけてください
・目を閉じて、足の裏の感覚に意識を向けます
・足裏の感覚を感じながら、ゆっくりと呼吸をくりかえします
・始めた時より、呼吸が深く、呼吸をしやすくなったら終わりです
・呼吸の変化を感じられない場合は1分程度を目安にしてください
・ゆっくり目を開けてください

お天気ドクター佐藤純先生は、症状がひどいときは内耳の働きを弱める効果のある、めまいを止める薬を処方してくれることもあるらしいです。

酷い症状でお悩みの方は、天気痛に理解のあるお医者さんに相談に行ってもいいかと思います。

さて、ここからまた、私の考えになりますが、薬を使わず「内耳の働き」に何とかアプローチできないかなぁと考えています。

耳の発達をみていくと

外耳は第一鰓溝背側部、第一第二鰓弓から発生し7歳くらいまで発達。

中耳は内胚葉、内耳は外肺葉由来で、内耳の基本構造は胎児期の20週ころまでに完成すると言われています。

なので、内耳そのものの構造をどうにかすることはできません。

ですが、私たちは、生まれてからも、耳という感覚器への刺激により、言葉や自分の身体の位置を覚えたりします。

聴覚の受容器は内耳の蝸牛。

内耳の三半規管と前庭器官は、自分の身体の傾きやスピード、回転感じる感覚の受容器です。

体の外から何かしらの刺激が加わることで、神経のつながりを作っているということになります。

その神経のつながりがスムーズにいくといいのですが、どこかでぎこちなくなっている可能性も考えられます。

もしかしたら、「気圧変動に敏感」ということは、内耳と脳と身体の神経のつながりが、どこかでぎこちなくなっているせいで、余分な刺激が入っているのかもしれません。

確証はありませんが、身体の発達、神経の発達という視点から考えるとありえなくないとおもいます。

つまり、何を言いたいのかというと、内耳の構造を変えることはできないけど、内耳と脳と身体の神経のつながりを、今よりもスムーズにすることはできるのではないか?ということです。

そこに自律神経を整えるとは別の、内耳が整うかもしれない天気痛のセルフケアのヒントが隠されていると考えています。

私は首に着目しています。

その理由ですが、平衡感覚に関係する器官は「半規管」「耳石器」になります。

半規管は、頭を回転させたときに生じる回転加速度のキャッチし、耳石器は頭の傾きや乗り物に乗った時の直線加速度をキャッチします。

回転加速度は三次元方向があるので、半規管は3つ必要になり、三半規管と呼ばれています。

三半規管はそれぞれ

前半規管・・・身体を前後に分ける面(前額面)

後半規管・・・身体を左右に分ける面(矢状面)

外側半規管・・身体を上下に分ける面(水平面)

の動きをキャッチします。

重力でも加速度でも、頭の位置を動かすことに関係していることがわかります。

そして、頭を動かすときは体幹で動かすこともありますが、首で動かすことのほうが多いと思います。

赤ちゃんのとき、寝返りという体幹を使う動きに移行するために、首が使えるようになるために目や耳から刺激が入る方向に首を動かし育てています。

体幹を動かすためにも首が大事ということがわかります。

つまり、「首を動かす」「頭の位置が変わる」「内耳への刺激」「脳に伝わる」という働きになっているということなので、首を整え今よりも使えるようにすることで、頭の位置感覚が変化し、それにより内耳への情報も変化すれば、内耳・脳・身体のつながりが今よりもスムーズなり、天候や気圧の変化に対応できるようになるのではないか?ということです。

これが理由です。

では、最後に、内耳が整うかもしれない天気痛のセルフケアを説明していきます。

・まずは、椅子や床に楽な姿勢で座ってください
・軽く目を閉じて、口も軽く開いてください

・呼吸をしながら、ゆっくり、無理のない範囲で首を前後に動かします
・これを3回繰り返しましょう
・次は同じ要領で左右に3回倒しましょう
・次も同じ要領で左右に振り向きましょう
・最後は、頭を8の字に5回、回しましょう
・終わりましたら、楽な姿勢でゆっくり呼吸を繰り返しましょう
・呼吸がしやすく深くなったら終わりですが、それを感じられない場合は1分を目安にしてください
・最後にゆっくり目を開けてください

これで終わりです。

今後も、腰痛や身体の不調の改善につながるような情報を、なるべく分かりやすくお伝えしていきます。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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