皮膚(感覚受容器としての役割)

「感覚受容器としての役割」
◆触圧覚
・マイスナー小体、パチニ小体、メンケル触盤、ルフィニ小体と呼ばれる受容器が関与
・Aβ繊維(有髄繊維)により脊髄後角に伝達
・指先や鼻で1㎠あたり100個以上、体幹や四肢では11〜13個
【マイスナー小体】
・真皮の表層にある
・点字のような僅かな盛り上がりなどの検出に優れている
・持続的な圧力にはすぐに順応するため、反応しなくなる
【パチニ小体】
・真皮の下層や皮下組織の存在(有毛、無毛問わず)
・皮膚への接触を最初に感知すると言われている
・特に高周波刺激に対する感度が優れている
【メンケル触盤】
・基底層に存在
・圧による変化に良く反応する
・皮膚に接触した物体の材質や形を検出することに優れている
【ルフィニ小体】
・真皮下層に存在
・局所的な圧迫、および皮膚が引っ張られることで変形するのを感知する
◆痛覚
・1㎠あたり50〜350個ある
・体幹や四肢の近接部で多く存在する
・痛覚受容器=「侵害受容器」
・自由神経終末(温・冷受容器と同様)
※自由神経終末:末梢神経の軸索がむき出しになった状態
・有髄のAδ繊維及び無髄のC繊維により脊髄後角に伝達
・皮膚における自由終末は、皮下組織、真皮、表皮の基底層に分布
・基底層より表層には自由神経終末は存在しない(アルコール綿で皮膚を消毒するような刺激を加えても痛み刺激とは感知されない)
・高閾値機械刺激、43℃以上の熱刺激、15℃以下の冷刺激、化学物質にも反応
「高閾値機械受容器」
「ポリモーダル受容器」
「熱侵害受容器」
「冷侵害受容器」
に分類される
◆温度覚
・冷点と温点がある
・温点→1㎠あたり1〜4個
・冷点→1㎠あたり3〜15個
・自由神経終末
・Aδ繊維とC繊維で脊髄後角に伝達
・不感温(皮膚温32℃程度)
・10℃以下の低温では温、冷受容器ではなく「痛覚受容器」が興奮

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