出産時に経験した「窒息」「仮死」「恐怖」
腰痛など筋骨格系疾患や身体の不調でお悩みの方の「悩みの根っこの解決方法」を探しているうちに、深層心理学の「バース・トラウマ」という概念(胎児期はお母さんの子宮の中で安心感に包まれていたのに、出産時に「窒息」「仮死」「恐怖」などを経験することで受ける出生時心的外傷のこと)と、トランスパーソナル心理学のスタニスラフ・グロフ氏による「バース・トラウマはうける時期によって4つの段階がある」という考え方があることを知りました。
「心の問題、悩みの根っこは胎児期・出生など赤ちゃんの時期にある可能性もある」という考え方がありますが、この考え方が絶対ではありません。
まぁ、研究された方が、直接胎児に「どんな感じなの?」などと質問して話を聞いた訳ではないでしょうから。
「こういう考え方もあるのだなぁ」程度で捉えておくのがいいかと思います。
以下4つの段階
☆第1段階
母親との融合出産が始まる前の子宮の状態羊水の中で静かで暖かくなんの心配もいらない天国の状態。対応する心理的傾向として、無条件の愛、一体感、永遠の至福など。一方母親の病気、アルコール中毒や精神疾患、中絶の試みなどの両親から望まれない妊娠等、否定的な身体的、精神的条件がある場合は、不愉快な身体感覚、嫌悪感、世界に対する恐怖や脅威を感じやすい。
☆第2段階
子宮口が閉じたままの子宮の収縮出産がはじまり全方位から胎児が締め付けられる。子宮から閉め出されそうになるが子宮口が閉じているため出られない。出口なしの状況。対応する心理的傾向として、罪悪感や劣等感、無力感、犠牲者、閉所恐怖や地獄体験などのイメージを形成する時期とされる。
☆第3段階
産道の通過子宮の収縮が続き、子宮口が開き産道を通過する体験。もっとも困難で苦痛に満ちた体験、産道の締め付けに押しつぶされそうな体験、窒息しそうな体験。胎児は、刻々と姿勢を変え、苦痛に満ちたこの窮屈な状態から逃れようとする。自分が死につつあるというリアルな感覚を体験する。対応する心理的傾向として、自己破壊的衝動、攻撃性、競争、窒息、虐待、暴力的性衝動、などのイメージにつながるとされる。
☆第4段階
母親からの分離緊張と苦痛が徐々に高まりそして突然の解放とリラックスを体験する。対応する心理的傾向として、再生と救済の感覚、苦行を乗り越えたという達成感、天上的なエクスタシーなど。