「物理的な体以外の体」という考え方
数年前に「整体とは5つの体を整えること」というブログを書きました。
当時は何とも思わなかったのに、少したってから読み返してみると、なんかスピリチュアルな方に偏った感じの気持ち悪い内容だったので削除したんですね(笑)
ですが、「物理的な体以外の体」という考え方は活用できる知恵だと思うので、新たに書くことにしました。
整体などでコンディションを整えたくなるのは、身体に働きかけることで内面を感じ取り、人間的な成長・変化を望んでいるからかもしれないですね。
整体と呼ばれる民間療法があります。
整・体という二つの字をそれぞれ漢字ペディアでみてみると
【整】
音:セイ
訓:ととのえる ととのう
勅の旧字体である敕(ちよく:いましめる)と、正(セイ)(ただしい)から成り、いましめただす、ひいて「ととのえる」意を表す。
【体】
音:タイ
訓:からだ
(A)形声。人と、音符本(ホン)とから成る。そまつの意を表す。俗に體(旧字体)の略字として誤用されていた。教育用漢字はこれによる。
(B)形声。意符骨(ほね)と、音符豊(レイ)→(テイ、タイ)とから成る。人体の意を表す。
となっています。
体を整える、体が整う、色々な解釈ができますね。
体というと、脳や神経、筋肉、骨などといった、物理的な肉体のことが優先してイメージされる方がほとんどだと思います。
なので、整体と聞くと、筋肉を弛めたり、歪んだ骨を矯正したりなどをイメージされる方が多いのではないかと思います。
ですが、世の中には、物理的な体を含めて「5つの体」があるとされる考え方もあります。
5つの体という考え方は、私が自分の心身を整えるためにヨガ(エクササイズ的なものではないやつ)を行っていたとき、当時の指導者から教えてもらい知りました。
ヨガの世界(ヒンズー教)では、○○コーシャと呼ばれていますが、私的にはヨガを習っていた当時薦められて購入した本「ババジと18人のシッダ」に書いてあった
・肉体(physical body)
・生気体(vital body)
・メンタル体(mental body)
・知性体(intellectual body)
・霊体(spiritual body)
コーシャ(鞘)ではなくBody(体)という解釈のほうが、私のような中途半端なヨガ修行者には分かりやすかったので、それを活用させてもらいました。
それぞれ説明していくと
・肉体(physical body)
目で見ることができる脳や神経、筋肉、骨などや、それを構成する細胞含めた物質的な部分のこと。
・生気体(vital body)
欲求、情熱、活動エネルギー、意欲、所有欲、本能、怒り、恐れ、悲しみ、不安、憎しみ、嫌悪、喜び、プライドなど、いわゆる感覚や感情の部分のこと。
・メンタル体(mental body)
所感覚を通じて得られる認識や知覚、物事に対する思考の反応、考えを実現するために精神力を発揮したり、話ことによって考えを表現する意識の部分。
・知性体(intellectual body)
意識のうち、記号、指標、データ収集を通じて概念を分析、統合、構築する部分。
・霊体(spiritual body)
真の自己という部分。(アートマンなどと呼ばれている部分)
になります。
つまり、 物理的な肉体だけでなく、私たちの意識、無意識にあるすべて、例えば
・気と呼ばれているもの
・人や世間の目
・他人や社会の評価
・道徳観
・倫理観
・執着
・嫌悪感
・不快感
・劣等感
・自己否定
・怒り
・恐怖
・不安
・喜び
・トラウマ
・自己肯定感
なども体だということです。
この考え方が正解か間違いかは分かりませんが、施術経験からだと、「あるよねぇ」が正直な感想です。
そこもまた一人一人感じ方が違いますので、「このような考え方もあるのだなぁ」くらいに考えて、うまく活用するのが良いと思います。
ただ、身体の不調や不具合を何とかしたいと試行錯誤しているときほど、意識しやすい部分や固定観念の範囲で考えてしまったり、著名な人、尊敬している人、崇拝している人など、自分にとって影響力が強い人の言葉や考え方などに意識を持っていかれたり誘導されたりすることがとても多いです。
物理的な体のコンディションを整えようと頑張っていてもうまくいかないときは、やはり自分の内面を見つめなおすことが必要なのかも知れませんね。