痛みの受容体
【痛みの受容体】
侵害受容器は、
・高閾値機械受容器
・熱侵害受容器
・冷侵害受容器
・ポリモーダル受容器
に分類される。
それぞれの受容器の細胞膜には、それぞれの刺激を受け取る受容体が存在する。
受容体は大きくイオンチャネル型受容体とGタンパク受容体(GPCR:代謝型受容体)に分けられる。
・イオンチャネル型受容体
細胞内外の電位変化や酵素活性により刺激を受けてチャネルを開閉
・Gタンパク共役型受容体
特定のリガンド(化学物質)が受容体に結合➡最終的にイオンチャネル開閉
・高閾値機械刺激・・・スチレッチ作動性チャネル
・熱刺激・・・TRP(ion)
TRPV1(VR1)
43℃以上の熱刺激やカプサイシンなど
ブラジキニンなどの作用により閾値温度が30度まで低下する
その場合体温自体がこの受容体を活性化させる
TRPV2(VRL-1)
52℃以上の熱刺激
インスリン様成長因子
TRPV3
33℃以上(32℃〜39℃)の熱刺激
カンフル
繰り返しの熱刺激により活性化温度閾値が低下
TRPV4
27℃〜35℃の熱刺激
低浸透圧状態でも活性化
・冷刺激
TRPM8(CMR1)
25℃以下(8〜28℃)の冷刺激
メントールやイシリン、ユーカリオイル
TRPA1(ANKTM1)
17℃以下の冷刺激
わさび・マスタード・大根などの主成分(アリルイソチオシアネート)
シナモンに含まれる芳香成分(シンナムアルデヒド(ケイヒアルデヒド)
TRPV1と共発現
・化学物質の刺激
B1・B2受容体(ブラジキニン受容体)(Gq)
IP・EP受容体(プロスタノイド受容体)(Gs)
ASIC受容体(酸感受性イオンチャネル)(ion)(酸H⁺が結合する受容体)
P2X受容体(ion)・P2Y受容体(Gq)受容体(ATPが結合する受容体)
TrKA受容体(チロシンキナーゼ型)(NGF:神経成長因子が結合する受容体)
「痛い」っていうときは、それぞれの受容体が刺激を受けて、受容器の細胞膜にあるイオンチャネルが開き「脱分極」して電気信号が発生しているってこと。