後根神経節(DRG:dorsal root ganglion)
後根神経節(DRG:dorsal root ganglion)
・一次侵害受容ニューロン(痛覚受容器の興奮を脊髄へ伝える神経:痛みの第一走者)の細胞体が存在する
・Aβ繊維とAδ繊維の細胞体と考えられている、直径30μm以上の大型のものと、Aδ繊維の一部とC繊維の細胞体と考えられている、直径30μm以下の小型のものがある
・侵害受容器で発生した電気信号(活動電位)は細胞体に到達するが、届いた電位が再び脊髄方向に向かうことはない
【様々な物質を作る】
◆ペプチド性伝達物質(ニューロペプチド)・・・P物質(サブスタンスP)やCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)など
【P物質】
・末梢では・・・神経性炎症➡末梢血管拡張作用、毛細血管透過性亢進作用 ・脊髄後角では・・・脊髄後角でのNMDA受容体の活性化、中枢性の過敏化など重要な役割を果たす。
・DRGの30%が含む
・DRG小型ニューロンの細胞体で作られる
・NGF(神経成長因子)で生産が調整される
【CGRP】
・末梢では・・・神経性炎症➡末梢血管拡張作用 ・脊髄後角では・・・脊髄後角での作用は不明
・DRGで産生
◆イオンチャネル
◆酵素
◆細胞骨格系タンパク質
など・・・。
【神経線維が損傷した場合】
・神経を修復するための物質や神経が損傷されたときに作られる神経伝達物質などが作られ、細胞体から末梢へ輸送(順行性輸送)され、神経が修復される。
【炎症が起こった場合】
・炎症情報が伝わるだけでなく、炎症が起こっている末梢組織で作られたNGF(神経成長因子)と受容体との複合体が取り込まれて細胞体に向かって輸送される(逆行性輸送)➡炎症に備えるための遺伝子の発現が誘導される。
単純にでもここまでわかってるのに、ヘルニア(炎症説)と腰下肢痛の関連性がはっきりしないのはどうなんだろうか??
炎症との関連性を否定するエビデンスはあるんだけど。