腰痛になったら安静にする?しない?

勝手な考察14その14【腰痛になったら安静にする?しない?】

「腰が痛くなったら安静」

なんか、1+1=2みたいに当たり前な感じになってる。

お医者さんも職場の同僚もテレビや雑誌でも家族もそう言うし、ググってみても「安静が一番」なんて書かれていることもある。

さてホントかな?

◆急性腰痛にとっては長期間の安静臥床(安静に寝ている)よりも、痛みの許す範囲内で徐々に日常生活に戻る方が効果的。4日以上の安静臥床は筋力低下を招くために急性腰痛の治療として推奨できない。http://1.usa.gov/uhlYSO

◆急性腰痛に安静臥床の必要はない。ただし、主に下肢痛を訴える患者で初期症状が強い場合は、2~4日間の安静臥床を選択肢として選ぶことができるhttp://1.usa.gov/uhlYSO

◆痛みは非常に強くなることがあり、しばらくの間は少し活動を控えなければならない場合もある。しかし1日~2日以上の安静は有効ではなく、かえって回復を遅らせることになるため、できる範囲内で身体を動かすようにする。http://1.usa.gov/12Nesga

◆急性腰痛患者186名を対象に2日間の安静臥床群、ストレッチ群、日常生活群に割り付けたRCTによると、ストレッチ群は安静臥床群より欠勤日数が少ないものの日常生活群には及ばないことが判明。急性腰痛の特効薬は日常生活の維持。http://1.usa.gov/mOolz9 #kenkou

◆安静臥床に関する39件のRCTをレビューした結果、安静臥床によって改善が認められた研究はひとつも存在しない。激痛のために動けない場合は別として、急性腰痛患者が安静に寝ているのは有害で危険な行為。即刻やめさせるべき。http://1.usa.gov/in85AR #kenkou

◆1966年~1996年に発表された急性腰痛患者に対するアドバイスに関する論文をレビューした結果、安静臥床は効果がないばかりか回復を遅らせるが、日常生活を続けると職場復帰が早く、慢性化を防ぎ、再発率も低下することが判明。 http://1.usa.gov/iKlS4V

さすがエビデンス、なんか色々難しい言葉で書かれてる(笑)。

でもここからわかるのは「安静いらない」ってことと「早期回復の鍵は日常生活の維持」ってこと。

つまり「痛みが酷くてどうしても動けない場合は別として、安静にしないで、できるだけ今まで通りの生活を続けましょう。もしお仕事をされているなら、一日でも早く職場復帰しましょう。そのほうが、回復を早めるし、再発や慢性化を防ぐことができますよ。」

ということ。

痛みの研究でも「動かないことで悪循環が起こる」ことがわかっている。

熊澤先生の著書「痛みを知る」にも、

動かさないで安静にしていると、筋肉は縮んだままになり、硬くなって動かしにくくなり更に痛みが起こる。 それが続くと筋力低下や筋委縮が起こる。 筋肉が縮んで、硬くかったまま放っておくと、関節にも悪影響がでてくる。 「痛いから動かさない、動かさないから痛くなる〝悪循環″ができあがる」 と書かれている。

エビデンスが100%正しい訳じゃないけど、「安静にしなくても良い」ってことがわかるだけでも、気持ちが楽になる。

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