脳内物質と痛み
【脳内物質と痛み】
主な脳内物質
・セロトニン・・・ストレスを受け流す、安定
・ドーパミン・・・快楽
・ノルアドレナリン・・・緊張・不安・怒り、脳の危機管理センター
・GABA(ギャバ)・・・脳の神経細胞の興奮を落ち着かせる
それぞれがうまく分泌されていないと
・痛みがなかなかとれない
・うつっぽくなる
・色々な不定愁訴 が起こる
と言われている。
脳内物質の分泌を高める方法として
・よく噛む
・口を動かす(会話など)
・リズム運動(呼吸法・散歩)
・タンパク質中心の食事
などがあると言われている。
脊髄から脳には痛みを調節する「下行性疼痛調節系」と言う機能がある。 (以前は下行性疼痛抑制系と言われていたが、痛みを増強させる役割もあるということがわかったため、調節系と言われるようになった)
その調節系の神経伝達物質にセロトニンやノルアドレナリンなどがある。
セロトニンやノルアドレナリンなどがしっかり分泌されていればいいけど、そうでない時は痛みを強く感じてしまう。
昔テレビ番組で放送されたとき、患者さんとの会話で結構話題にあがった「側坐核」。
この部分は快楽に深く関係していると言われ、報酬をもたらす刺激(食べ物・異性など)で元気に働く。
側坐核の神経細胞のうち約95%はGABA産生の神経細胞。
こう聞くと、「痛いのは脳が直接の原因か」と思うかもしれないけど、脳と言うのは、基本的に外からの刺激が入力された時に、その情報にどう反応してどういう出力が必要かをコントロールする場所。
だから痛みに関しても、ポリモーダル受容器から来た痛みの信号が入力された時に脳は「痛い」と反応して「これは痛みの信号だから身体を防御しなければ」という出力をする、ということになる。
痛みの信号が入力された時に脳内物質がしっかり働いていれば「脳は痛みを正常に捉えることができる」し、「痛みがきちんと止まるように活躍してくれる」。