yellow flags(イエローフラッグ:心理・社会的因子)という名の「痛みの原因」
腰痛と限らず、色んな痛みに当てはまる「痛みの原因」として、yellow flags(イエローフラッグ:心理・社会的因子)があげられてます。
腰痛ガイドラインなどを参考にすると、腰痛になったらまずは、red flagsとして、悪性腫瘍、馬尾症候群、化膿性脊椎炎、骨折など、重大な病変のチェックを行い、そこに当てはまらない場合は、green lightとして、風邪や”ささくれ”のような、時がたてば自然と治る「自己限定性疾患」として対処されます。
だけど、再発を繰り返したり、なかなか良くならないような場合は、下のような心理・社会的因子(yellow flags)
緊張、悩み、不安、抑うつ、怒り、認知の歪み(完全主義や悲観主義)、疼痛行動(痛みの言語的、非言語的表現及び疼痛回避行動)、心理的ストレス、個々の性格、その他医療システムや社会システム(経済的・政治的問題)など
が関係しているってことで、その部分をもっと重点的に見ていくことになります。
※そもそも、腰痛の場合は、「ぎっくり腰」のような急性の段階で、yellow flagsの関与をしっかり説明することが強く勧告されています。
痛みのyellow flagsは、
・痛み
・活動に対する誤解
・痛み行動
・抑うつ
・不安
・不適切な治療
・疾病利得
・補償問題
・職場や職務の問題
・家族や社会的支援過多・過少
などが挙げられてて、このような心理・社会的な要因の問題を一つ一つ解決していくことがとっても大切なことになってます。
腰痛のyellow flagsには
・腰痛に対する態度と信念
・行動
・補償問題
・診断と治療
・感情
・家族
・仕事
という7つの項目があり、ここを一つ一つ解決していくことで、痛みの問題から解放されていくとされています。
さらに、難治性の痛み、慢性痛症には
・痛み
・ADL,活動性の低下
・ネガティブ心理
・社会的立場の喪失、生産性の減少
という4大問題があるとされ、その部分を含めて治療やリハビリなどのアプローチを行っていくのが大切とされています。