女子スポーツ選手特有の健康問題
こんにちは。
金田です。
かねた整骨院のブログへようこそ。
いきなりですが、
- 摂食障害の有無に関わらない低エナジー・アベイラビリティー
- 機能性視床下部性無月経
- 骨粗鬆症
という、「女性アスリートの三主徴 Female Athlete Triad (FAT)」をご存じでしょうか。
1の利用可能エネルギー不足状態になると代謝やホルモン機能に異常が起こり、無月経や月経異常、骨粗しょう症、その他、パフォーマンスや健康状態に悪い影響を与える可能性があることが研究により分かっていて、様々な対策がされています。
2014年に国際オリンピック委員会(IOC)が「スポーツによる相対的なエネルギー不足 Relative Energy Deficiency in Sport (RED-S)」の概念を紹介しまし、その後、IOCの合同声明(2018年改訂)は、RED-Sが男女問わず全てのアスリート、パラアスリートにおいて、月経や骨以外に、発育発達、精神、心血管系、消化器系、免疫系、内分泌、代謝、血液といった全身に悪影響を与え、結果的にパフォーマンス低下をもたらすと発表しています。
大館市でも、小学校低学年からスポーツを始める子も増えてきていますが、「女子アスリート(男子もですが)の成長・発達・健康を考えない指導者がいまだにいる」という現状があります。
子どもたちの健康を守るためには、親御さん(家族)が知識を持ち、子どもたちをマネジメントしてあげる必要があると考えています。
今回は、この「女子スポーツ選手特有の健康問題」について書きます。
身体の利用可能エネルギー不足(低エナジー・アベイラビリティー)
スポーツする人は運動によって消費されるエネルギーがとても多くなります。
消費された分のエネルギーを補えない場合、残されたエネルギーのみで、骨、筋肉、血液、ホルモンなどを作り出すことに必要なエネルギーを確保しなければなりませんが、この、日常生活に利用可能なエネルギーが足りない状態を、利用可能エネルギー不足(低エナジー・アベイラビリティー)といいます。
利用可能エネルギー不足(低エナジー・アベイラビリティー)は、日常生活で「1日に食事などで摂取する総エネルギー摂取量から、運動によるエネルギー消費量を引いた値が、除脂肪量(体重から脂肪組織の重量を引いた値)1キログラム当たりで30キロカロリー未満」の状態と定義されています。
スポーツにおける相対的エネルギー不足 (RED-S)
(RED-S)とは、上記した身体の利用可能エネルギー不足(低エナジー・アベイラビリティー)や他の要因とも深く関係しているエネルギー不足のことになります。
RED-Sによって引き起こされる健康問題
スポーツにおける相対的エネルギー不足 (RED-S)によって
- 月経機能
- 骨の健康
- 内分泌
- 代謝
- 血液
- 成長・発達
- 心理
- 心血管系
- 消化器系
- 免疫
といった健康問題が起こると言われています。
※画像は「女性アスリートのコンディショニングと栄養」から
小学生のスポーツ選手だと、身体が大きくならない、身長が伸びないといった問題にもつながりますし、スポーツ貧血、疲労骨折、風邪を引きやすい、生理が来ない、気分が落ち込むなども関係していることが多いです。
予防と治療
RED-Sの予防と治療には、身体の利用可能エネルギー不足(低エナジー・アベイラビリティー)を改善することがとても重要になります。
- RED-Sに詳しい医師に相談する
- スポーツを休む
- 運動量を減らす
- 食事を見直す
まずはここからです。
女子スポーツ選手とご家族へ
このブログでは概要を説明しましたが、女子スポーツ選手(男子も)とご家族の方には、もっと詳しい知識を入れてもらいたいと思います。
のサイトを是非ご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。